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大輔もまたイラついてはいた。勝手な妄想を繰り広げてる二人の醜い顔が大輔からは丸見えだった。
大輔は何度か海叶の父のバーに顔を出していた。
その時三人の思い出話を楽しそうにマスターは話してくれた。
息子の病気の話やそれを助ける為に鷹崎がした行動には驚いた。俺はそこまで出来ない。
驚くべきは鷹崎は10年も前に美鈴に出会っているということ、だからあの男の想いは本物だ。海叶の父親はまるでストーカーだといっていたが自分の想いを無理強いはしないちゃんと美鈴をみて判断している。
相川社長を成功に導いて、海叶を救いすべてを片付けていく。
そんなことを考えていると
「最悪さ美鈴ちゃんは排除できるよ、彼女が一番あの会社で美人だからさあの男が社内に好きな奴がいたとして、美鈴ちゃんだとしてあの子ならさ知り合いも欲しいって言うと思うんだよね。」
「ソフィアがあの男を落とせないって前提で話をしないでよ。」
拗ねたような声で女が言う。
「どっちにしても邪魔でしょ?あの子多分恐怖症あると思うから薬使えば壊れるから、そのあと思い通りになるからさ。」
この男何をいってるの?
「何それ~冗談でしょ。」
女は男の悪い冗談だと思ったようだ。
「俺やソフィアも後がないってことだよ。俺が紹介した会社との取引をあの男がきてからバレてんだよね。昨日取引停止になった上に材料の詐称とかってかなり相手の会社が負債を負いそうなんだよ・・そうなると俺も
やばいわけ。」
ニコニコとなんでもないように話す男の話を聞いていた女は声を出せないくらいうろたえている。
「どういうこと?」
「まだわからない?あの美鈴って女を売らないと君を売るしかないんだよ。」
その言葉が終わるか終わらないかで加奈子が立ち上がったと思ったらツカツカと男の前に行き。
「あんたさ・・世の中と女なめてんの?」
そういうと男の胸倉を掴んだ!
「加奈子!!」
「大輔!すぐに連絡して警察はいいから。」
「おう。やりすぎるなよ。」
そういいながら俺は鷹崎さんに連絡した。
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