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 花はアランに寄り添われて深呼吸をし意を決したように話し出した。 「私が息子の父親と離婚したのは彼が10歳 の時よその頃から落ち着いた賢い子だった の。私はデザイナーとして成功しつつあった けど、妻としては駄目な妻だったわ。検事と いう職業に就いていた彼は私が表に出過ぎる のを嫌がったの、窮屈な生活を強いられるの が嫌で私は息子を置いて家をでた。離婚は簡 単ではなく裁判になってね最大の争点は親権 だったのよ。でも鷹崎は検事で有能な人物だ ったからあっけなく親権は彼のものになった の。決められた日しか息子に会えなくなった のよ二十歳までずっとね。」  だから先に子供を捨てたのは自分だと花は語った。 「僕は捨てられたとは思っていませんよ。ど んなに父親が貴女を束縛して縛り付けようと したか、泣いている母親をみてるのは息子と しては辛いものでしたよ。」 そう鷹崎は穏やかに言った。 泣き崩れた花をアランが花の肩を抱いて慰めている。 「会った時は僕を楽しませようと色々してく れましたよね、親友を一緒に呼んでこいとい ってキャンプに行ったりね。だから親友は貴 女が好きでしたよ。でも貴女の困った癖の 女性を事あるごとに紹介してくる大きなお世 話だけは僕は迷惑でしけどね。」  今後は止めてください!そう言いながらも鷹崎は思い出を語った。 「君が花を遠ざけたのは、鷹崎弁護士・・父 親の存在を警戒したからだね。」  
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