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みんなで動けば怖くない
鷹崎は言いたくありませんと拒否したが、相川はそんな
鷹崎を無視して話し出した。
「相川お前は・・。」
意気揚々と知っているほぼすべてを二人に聞かせてしまった
相川は、楽しそうに話を聞く二人とは裏腹に隣から極寒の地の冷気を感じた。
「隼人怒るのは間違いよ・・貴方ほんと不器用ね。」
花は呆れ顔で息子をみた。
「ええ。僕は不器用ですよ!もういいです
か?だから今後女性は紹介しないで下さい
ね。」
表情を変えないようにしているのだろうが、ここにいる四人には鷹崎が真っ赤な顔をしている様に見える。
アランは笑いながら「恋愛以外は完璧な男な
のになぁ~。」と言ったら鷹崎は嫌な顔をし
た。
花は真面目な顔で「ところで息子の気持ちは分かったわ!でも肝心の美鈴ちゃんはどうなの?」
何故か相川に花は聞いた。
「それ聞きます?聞いちゃいます?」
「焦らすなよどうなんだよ?」
「どうなの?」
二人は相川の答えを急かす。
「いい加減にしてください。相川もいい加減にしろ!!」
鷹崎の意見は完全に黙殺されて、勢いの止まらない三人の話は盛り上がるいっぽうだ。
「美鈴ちゃんは鷹崎を受け入れてるから気に
なってるんだと俺は思うんだよ。だからあと
一押しだと思う。」
相川が言った言葉にいち早く反応したのは、花だった。
「こうなったらグズグズしてられないわ!作
戦を考えないと。」
花がそう言うと、相川もアランも鷹崎を無視して考え始めた。
「撮影は一週間後だよな!その一週間の間で
撮影で倒れないようにしないといけないって
名目で二人でデートに行けば?」
相川は今考えましたという風に言ったが、考えてはいたが言う機会を伺っていた。
今この二人がいるから少し強引なことを言って行動しても勢いでどうにかなりそうな気配だ。
「そうねそれがいいと思うわ。最初は二人で
なくバーベキューはどうかしら?」
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