バーベキューは恋模様

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 鷹崎の送り迎えは一日だけにと美鈴は彼にお願いしてみたが、遠慮なんていりませんと言われてしまい、上司にしかも専務に送り迎えなんて落ち着かないからと言ったが・・・「バーベキューが終わってから考えましょうか。」と笑顔で言われてはそれ以上何も言えなくなった。 バーベキュー当日はまた鷹崎が迎えに来てくれた。 加奈子と一緒に大輔の車で行くと言ってみたが 「大輔君には他の方のお迎えをお願いしていますから美鈴さんは僕と向かいましょう。」と言われてしまった。 しかし車中では会話が弾んだ。 話の中心は相川社長の話や海叶の近況の話だった。 「それじゃあ、海叶さんのお父さんがバーを経営されているのですか?」 「ええ、海叶が経営していたバーでなかなかこだわりの酒を用意してくれますよ、今度一緒に行きますか?」 運転をしながら鷹崎はバーに美鈴を誘ってくれた。 美鈴は即答で「行きたいです!」と興奮気味に答えたら嬉しそうに 「マスターも喜びますし、行きましょうね。」 何時にしましょうかね~と鷹崎は言いながら近々に行きましょうかと言うから美鈴は忙しいのではないかと尋ねると大丈夫ですよと 穏やかに笑って答えてくれた。 そこからは相川社長が飲むと寝る話や海叶さんはバーを経営していた頃から飲めない話など到着するまで会話は途切れる事がなかった。 「着きましたね。ここですかね。」 少し高台にある別荘は低層の建物で白い壁が綺麗で芝生の緑と海が綺麗だった。 みんな到着しているのか数台が既に駐車場に停まっていた。 「私達が最後かしら?」 「到着は変わらないはずですから最後でも待たせたほどでは ないと思いますよ。行きますか。」 そう言ってトランクから美鈴の荷物を鷹崎は運んでくれた。 「これはなんですか?」 「これは、自家製で申し訳ないですがピクルスです。」 美鈴は瓶詰めのピクルスを持参してきていた。 「うれしいですね、僕の好物なんですよ。」 「そうだったんですね、良かった。」 そんな会話をしていると 「いらっしゃい!」 元気な花の声で歓迎された。
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