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「みんな気を付けて帰るのよ。」
後片付けを済ませ花にお礼を言ってそれぞれに帰宅する
頃には既に日が傾いていた。
「ありがとうございました。」
「またいらっしゃい!」
そう言って花は手を振って別れを惜しんでいた。
泊まっていけばいいのにと言い出すくらいに花は名残惜しそうにしていた。
それぞれが車に乗り込むとき・・。
「あの二人結局どうなったんだ?」
酔って寝ていた相川は、ほぼ寝ていたから状況が解らないと、二人はどうなったんだよと千秋に聞いてみた。
「二人ってどのですか?」
「どのって・・美鈴ちゃんと鷹崎。」
千秋から意外な答えが返ってきた。
「井川君と奈々ちゃんがいい感じだったけど?」
「えっマジ。」
意外なカップリングだと相川は言うが千秋はなんとなくわかっていた。
だから今日誘ったわけで・・鷹崎と美鈴はすでに付き合っていると言われても違和感がないくらい仲がよかった。
「鷹崎さんが上機嫌だったと言う事からあなたならわかるんでしょ?」
「時間の問題というわけか。」
「そうよ、帰るわよ。」
千秋は運転席に乗って早く乗りなさいよと相川を急かせた。
鷹崎と美鈴は仲良く二人はなんの違和感もなく同じ車に乗った。
「ビックリしました!井川君は奈々ちゃんが好きだったんですね。」
毎日一緒にいる井川と奈々の接点は少ないと美鈴は思っていたが意外にそうではなかった。
奈々と井川は美鈴についての情報交換という名目でよく森川達とも一緒ではあったが飲みに行く機会が多かった。
お互い好みではあったが井川はなかなか言い出せずにいたのを今日森川に背中を押されて付き合うことに。
「彼らは以前から一緒に飲みに行ってたみたいですから・・。少し寄り道してもかまいませんか?」
「ええ。」
そう返事をすると鷹崎は目的地に向かった。
40分ほど車で走った所に目的地があった。
「ここです。」
その場所は美鈴にとって思い出深い場所だった。
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