陰謀の影にも負けず

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「相川さん久しぶりやな~。」 「画面ではよく会ってるけど、忙しいとこ御免ね。」 「いいやかまへんよ!」 会話をしながらも二人ともカチャカチャと手は動いている。 「鷹崎さん美鈴とうまくいったんやって?」 ニヤリと笑いながら手を動かす明に鷹崎はおかげ様でと答えた。 「彼女から聞いたのですか?」 「いいや、王から~。」 「また彼が何かやらかしたのですか?」 鷹崎は自分のネタ(美鈴ネタ)を王が彼女に話すときは、毎回何かをやって彼女に無視されている時だと知っていた。 「ああ、うちのゲームの配給会社をまた買収してん!」 「なんかアイドル育成ゲームでしたっけ?」 「そう!それ。」 そんな会話をしているうちに「出た」と彼女が言うと盗聴器やパソコンの情報が一つのサーバーに集められていた。 「ここ九条やな~潰す?ただ情報を消す?」 物騒な会話を彼女はどうする?と笑顔できいてる。 「今回は情報を消すだけでいいですよ。しかし後で潰す用意はお願いします。」 彼女は了解といって情報を相手から消して、トラップを仕掛けてハッカーを請け負った業者のパソコンにはウィルスを送っていた。 「彼女は何者なんですか?」 お茶やお菓子を用意して応接セットのテーブルに置きながら千秋が聞くと本人が答えた。 「ハッカーで美鈴の親友やで。」 「そうです、美鈴さんの親友で東条 明さんです。」 数時間で作業を終えてお茶を飲みながら、大学時代からの親友で今でも親交があると明は説明してくれた。 相川や鷹崎とも面識があり、今回の件でも協力すると彼女は宣言した。 「今頃あっちは大変やろうな~。」 今回の事は鷹崎と美鈴が付き合い始めたって聞いてどっちにしても会いに来ようと思っていたところに渡りに船やったわ。 美鈴の幸せを邪魔はさせへんで~やっとやねんから。  彼女は美鈴がPTSDや恐怖症で苦しんでいたのを見ていたし知っていた、鷹崎が美鈴を想い守っていたことも。 「鷹崎さん~美鈴に会いたいねんけど?」 「はい、彼女も喜びますね。」 社長室は酷い状況なので専務室へ移動しますか?と鷹崎が言って専務室に移動した。
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