陰謀の影にも負けず

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「う~ん、美鈴に会いたいけど場所ここは危ないかな。」 偽名をつかって受付を通ってはいるがどこにスパイがいるか解らないと明は言った。 「そうですね。少し時間をいただけますか?おそらく明日の撮影に仕掛けてくると思うんですよ。」 明が電車で来ていかにも外部からの業者を装って入ってきたのは九条がどこに目を光らせているか分からないからだ。 明日の撮影は必ずなにか仕掛けてくるのは二人とも解っていたし想定はしている。 「敵さん排除してからでもいいかな~加奈子ちゃんに口止めしておいて。」 後で美鈴に叱られるのは怖いからと明は笑って「今日は帰るわ。」とまた電車で帰って行った。 秘書室には今日来た人は業者だということにしてもらい、本名と美鈴との関係は敢えて言わずに加奈子には口止めしておいた。 千秋には状況を説明し余計なことが一切外にでないように協力してもらった。 「今頃は九条がパニックでしょうね。」 鷹崎は九条の不動産事業の大きな事業を頓挫させるように動いて先ほどいくつか再交渉になったと報告がきていた。 「ここで手を引けばいいのですけどね。」 そう言いながら次の一手を準備していた。 株価暴落で最悪倒産か吸収合併に追い込まれるくらいの痛手を負うだろう準備はほぼ終わっていた。
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