ねぇ、おかあさん

｢お母さん、今日の晩御飯何？｣

わくわくしたような表情を浮かべ少女は聞く。

────オムライスにしようかな

｢えぇ～、オムライス？ついこの間も食べたじゃん！まぁ、でもお母さんのオムライス好きだから良いや｣

食卓の椅子に座り、細い足をぷらぷら揺らしながら少し口をとがらせて文句を言ったあと、可愛らしい笑顔を浮かべて嬉しそうに言う。

｢お父さん、今日は何時頃帰ってくるのかな？
最近お仕事忙しいって言ってたもんね。体壊さないか心配｣

窓の外、まだ少しだけ明るさのある空を見て言う。

｢ねぇ、お母さん明日は何しようか？｣

無邪気に笑う少女。少し空いた窓から涼しい風が入ってくる。

少女が座る椅子の後ろの床には──────