10−1、6秒間

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 顔を赤くして――照れまくりのルカは、先程までサラの口が触れていた箇所を隠すように手を当てる。 「ありがとうございます……が!」  それからルカは立ち上がり、サラから距離を置く。「まだ今日は終わってないわ。6秒間は、終わったけれど」 「〜〜〜〜〜ッ! オッ…オッサンを! からかうんじゃありません! そろそろ日が変わりますから、夜ふかしはよくありません。お休みください」 「一緒に?」 「ダメです!」  ニコニコと笑うサラを見て、ルカがため息をついた。「ああ……そうだ。これを伝えなくちゃ」 「首へのキッスは『執着』」  サラの微笑みは、可愛らしくも、妖しくも見える。 「私の心は動かないってコト」
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