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「っていうかなんで眼鏡は、俺を拉致ったの?」
「だから眼鏡と言うなとあれほど……
まあいいでしょう、これからのことを考えるとあなたは結構苦労することになりそうですから、その分の代償と考えましょうか」
「ねぇ眼鏡、話ながーい。早く説明」
「……。ところであなたは非政府の『異次元交流プロジェクト』通称、『IKP』を知っていますか?」
「…し、知ってるにき、決まってんじゃん」
「その様子だと知らなそうですね。連日テレビでも放送していると思いますが」
「………。」
「図星ですか。まあいいでしょう。この私が、あなたにわかりやすく説明して差しあげます」
なんでこいつはこんなに上から目線なんだ。
「何か言いたそうですね。まあ、質問はあとで聞きましょう。まずは先にバカでもわかるように説明しないと。
この『異世界交流プロジェクト』とは、簡単にいえば、今年始まった非政府組織主催、異世界間での交流で、この世界をよりよくするためのものですよ。ついでに言えば、私は、その組織の幹部みたいなものです」
「へ~……え、そんなすごいものに俺選ばれたの?」
「ええ、すごいと思いますよ」
「っていうか、なんでそんなすごいものに選ばれたんだ?やっぱり俺にもすごい才能が……」
「特にそういうのはないです。この春高校生になる人から無作為に2人選んだみたいですよ」
「そういうのないのかよ……。っていうか『2人』?俺の他にもう一人いるの?」
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