血塗られた君の部屋

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僕は欲しいものはどんなことをしても手にいれてきた。 しかし、どうしても手に入れることができないものがある。 それは君の命の温もり。 血塗れの君が横たわる、君の寝台の上。 濃密な血の匂い。 君の流した、真っ赤な液体を想像すると僕は狂おしい気持ちになる。 その命の鼓動、聴かせてよ。 君の側に居させてほしい。 その命、包み込んで大切にしたい。 何処へも行かないで。 遠くに行かないで。 僕を置いて行かないで。
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