ヒーローの母

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「きみは小説だけは書かないほうがいい。きみにはプロットの観念がまるでないのだから」 「小説にプロットなどが必要なのか」 これはヘンリー・ミラー作の『ネクサス』の中での会話である ヘンリー・ミラーは小説の常識をぶち壊した 僕がめざしているヒーロー随筆は我がヒーロー・種田山頭火の日記のようなものであり、ミラーを意識して書いてきたわけではない だがミラーの創作姿勢は僕と重なってくるものはある ウルトラマン、仮面ライダー、戦隊ヒーロー、ドラゴンボールの悟空などの空想的なヒーローに憧れていた少年の日において物語は自然に作ることができた 未来には自分が憧れのヒーローになれると信じワクワクできたからだ 大人になっておとずれた未来は空想してたものとは大きく違っていた 空想どおりのヒーローにはなれなかったのでヒーローを書く作家になろうと思った ところが作家としての成功を狙ってわざと物語を作ろうとすると心に何も熱いものが起こらなくなった だがヒーローへの熱意はまだある 自然な感情でヒーローを書けるのが今執筆しているヒーロー随筆である ヒーロー随想とも言える熱い魂のかたまりなのだ
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