P.R!!!

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「私の夢は、そうちゃんのお嫁さんになることだよ」 「……え?…え?」 「昔からずっと変わってないもん」 「ちょっ、まっ、え?」 「なかなか告白してくれないから待ちくたびれちゃった」 「さ、沙姫っ…」 「でもさっき、付き合おうって言ってくれたよね?」 「え、あ、うんっ」 「私、やっとそうちゃんの彼女になれるの?」 「お、おう!」 「夢を叶えてくれるって言ったんだから、結婚するまで絶対離れないでよね」 「あ、当たり前だ!沙姫の夢、絶対叶えてやるから!」 何だこの夢のような展開は。 もしかして本当に夢かもしれないと思って頬っぺた摘んでみたけど、普通に痛いし。 そっか…俺達両思いだったんだ。 「そうちゃん…」 「沙姫…」 こ、これはあれかな。 キス…していいのかな…? 沙姫の座るソファーの横にそっと腰掛けて、じりじりと距離を詰める。 そんな俺を上目遣いで見てくる沙姫は、ゆっくりと口を開いた。 「あのね、あともうひとつ夢があるの」 「え?なになに?」 「エル〇スのバックを持ちたいな」 「ま、任せろ!もうすぐボーナスだ!」 俺はたった今 “沙姫の手”という名のハンドルを握り “愛”という名のアクセルを回した 俺達の恋のバイクは まだ走り出したばかり 73b8b13e-5cf6-4f8c-892d-c632f0ac6ded
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