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「お前のお袋、花が好きだろ。フラワーなんとかの教室に行ってるとか話してたじゃん。たまには親孝行してやれよ。」
ということで、僕は花束をもって帰る事にした。たまには親孝行もいいか。
プロポーズだったんだろうなぁ、赤いバラの花束は高かっただろうに・・・。キャンセルするって事は、振られたのか、喧嘩したのか。そう考えると喧嘩をあまりしない我が家の夫婦は仲がいいのか・・・。
あと少しで家に着くという時に、母親がドアに鍵を差し込んでいる姿が見えた。あ、同じくらいの時間だったんだ。
「おかあさん!」
「あら、同じくらいの時間だったのね。おかえり」
「ただいま~。」
二人そろってドアを開けたと同時に、主人の部屋のドアが開いた。
「お、おかあさん・・・・・????」
「あなた?!」
僕の目の前には、2人の母親がいた?
目の前にいるクリーム色のワンピースを着たのが本当の母親?親父のドアから出てきた青い小花のワンピースを着たのが本当の母親?
うりふたつの母親が僕の目の前にいる。
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