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やがてアリサが髪を整え、化粧を終えた。
そこにいたのは、優美なブロンドに青い瞳、リボンやフリルで飾られたドレスの、正にレディと呼ぶに相応しい姿の女性であった。
唯一、腰に差した2丁のサブマシンガンを除けば、だが。
「いつもすみませんね、サカモト」
「いえ……」
何が、とは両者ともに口にしない。
アリサが「あの夢」を見ている時はいつもこうだ。
サカモトが察し、アリサを夢から醒ましてくれる。サカモトは「あれ」をどれだけアリサが嫌悪しているか理解しているからだ。
アリサはふと、部屋の窓から眼下に広がる街並みを眺める。
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