びらん

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「いや、びらんを実際に見て怖くなったとか」 「そんなことがあるわけがないわ。あいつは姉の仇なのよ。姿は確かに気味が悪かったけど、見た時に怒りと憎しみしかわいてこなかったわ。明日必ず私の手で封印してやるわ」 当然だが、大場も本部から明日封印することを聞いたのだ。 「うん、そうだ。私も妹の仇だ。絶対に封印してやるさ」 「そうよ、桜井さん。必ず封印しましょうね」 「出来たら封印ではなくて、消滅させたいんだけど」 「同感だわ。でもそれは無理だって言われたんだけど」 桜井は笑った。 桜井も本部にびらんを消滅させたいと言ったら、びらんの霊力が強すぎて無理だと言われていたのだ。 大場にも同じことを言っていたなんて。
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