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「待つ。苦手な神社にびらんが来ますかね?」
「来る。自分を封印しようとする人間が五人、一か所にそろっているんだ。今日封印するつもりで。あいつがそれを黙って見逃すはずがない。全員殺すつもりで来るだろう。前にも言ったが、もともと悪霊というものはそういう傾向にある。びらんほどの悪霊になれば、それがさらに強くなる。だから五人そろって封印しようとすれば、全力で対抗してくるだろう」
「そうですか。それでこれからどうすればいいんですか?」
草野正司が言った。
「まず神社の中に入ります。今日は神主はいません。危険なので出払ってもらってます。本堂の中央に小さな木箱があります。かつてびらんを封印していた木箱です。それを五人で囲んで待つのです。びらんを。そしてやつが現れたら、私と本部さんは霊能力で、他の三人はびらんを封印したいという気持ちを想いを、びらんにぶつけてください。五人が本来の力を出せば、必ずびらんを封印できます。それを信じてください」
桜井が言った。
「わかりました。必ずびらんを封印します」
次に大場が言った。
「ええ、なにがなんでも必ずびらんを封印します」
草野信一はなにも言わなかった。
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