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他の四人と比べると、このおとこだけやはり気合というか決意が薄いように桜井は感じた。
「それじゃあ中に入ります」
草野正司がそう言って歩き出し、四人がついていった。
中に入りと言われた通り、広い板間の中央に、見事な細工が施された木箱が置いてあった。
それを取り囲むように、草野正司、本部、信一、桜井、大場の順に座った。
五人が座ったが、誰も言葉を発しない。
しばらくして桜井が言った。
「ここでびらんを待つんですね」
本部が返す。
「ああ、待つ。やつは必ず来る」
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