【第1章】 第8話:再会の約束

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【第1章】 第8話:再会の約束

金色に輝く光の(たま)が山小屋の中に広がる。 炎からセルジオを包み込み守っていた。 ゴオォォォォーーーー ゴオォォォォーーーー オーロラが発した金色の光の珠の中でセルジオは地鳴りを感じた。地鳴りが徐々に近づいてくるのがわかる。 セルジオはふっと笑った。 『全て、思惑通りだ!先鋒隊はせん滅するっ!』 ガチャッ! ドサッ! セルジオは膝をつくと左手に握るサファイヤの剣を床に突き立てた。 「ふぅ・・・・はっ、はぁ、はぁ・・・・」 身体が重く、立つこともままならない。 「・・・・毒か・・・・ 矢に毒を仕込んでいたか・・・・ふぅ・・・・」 一つ深い吐息をもらすと傍近くにいるであろうオーロラへ語りかけた。 「オーロラ、 すまぬ・・・・いや、感謝申すぞ。 どうやら私はここまでのようだ・・・・」 セルジオは少し顔を上げると宙に微笑みを向けた。 くすりっと笑う。 「ふふふ・・・・はははは・・・・ オーロラ、炎と毒矢だ・・・・ またしても最後は炎と毒矢であった。 初代様のご最後と同じとなった・・・・」 オーロラの炎で止血をしたとはいえ、切り落とされた右腕からは相当量の出血があったはずだ。 毒が全身に回り、朦朧(もうろう)とする意識の中でセルジオは静かに目を閉じた。 何かを思い返している様だった。 『セルジオ・・・・』 ピクリッ! セルジオの姿にオーロラがセルジオの名を呼ぶ。身体が(かす)かにピクリと反応した。 セルジオはゆっくりと目を開けるとオーロラの声が聞えた先を愛おしそうに見つめた。 「・・・・オーロラ、 初代様の時代と同じ最後となった・・・・ されど、そなたもエリオスも無事だ! よかった・・・・」 シャンッ! 傍らにオーロラを感じながら激しくなる炎の中でサファイヤの剣を(さや)へ納めた。
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