第四章 公爵令嬢変身計画

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 ランチの後は夕方まで自由時間としているのだが、ここで問題が一つ。  ーーティータイムである。  紅茶はいいとして、そこで出されるお菓子がとんでもなく高カロリーなものばかりなのだ。  そんなわけでティータイムを止めさせようとしたのだが……。  セレンティーヌとのティータイムはサイラスにとって癒しの時間らしく、この時間をなくそうとすればサイラスの機嫌がとにかく悪くなる。  なので、飲み物とお菓子のメニューを代えることでOKを出した。  ナッツ少量と、にんじん嫌いなセレンティーヌのために人参入りのりんごジュースを一杯。  これがティータイム用特製メニューである。  もちろんサイラスにも同じメニューにしてもらう。  目の前にお菓子があるのに食べられないなどストレス以外の何ものでもなく、そんなのはダイエットにもよろしくない。  サイラスには嫌ならティータイムは無くすと(おど)し……コホン。説明し、渋々ながらも了承を得ている。  二人がティータイムを楽しんでいる間、麻里は晩御飯の下拵えに精を出す。  今日の晩ご飯は、鶏肉を使った野菜たっぷりハンバーグのトマト煮込みと、きのこのスープとランチでも食べたパン。  トマトはダイエットには欠かせない食材だものね。
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