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「桜舞、桜舞ってなんで前髪下げてるの?」
「顔だけで超総合型ってバレるから。昔は眼鏡だけだったけどそれでもバレるから前髪も下ろした。超総合型ってだけでどの会社も入れるしなんならすぐ昇進。それがいやだったんだ。」
「そっか、あれ、じゃあなんで昨日とか今日とか髪上げてたの?」
「あ〜、前髪のせいで目が悪くなり始めちゃってね。帰り道だけ髪上げるようにしてたんだ。」
「え、伊達メガネが本当の眼鏡になっちゃうじゃん。僕の前では髪上げてていいからね?」
「言われなくてもそうするつもり」
でも、この顔目に毒だな…
こんな尊顔ずっと拝めるなんて早死しそう。
「はっ、会社の人に顔見せるの禁止ね。集中できなくなっちゃうから。」
「それを言うなら、社長もですよ。社長の写真ディスクにおいてる人が何人いると思ってるんですか。」
「え、ちょ、それ明日全部回収してシュレッダーしといて。」
「かしこまりました。と言いたいとこだけど、シュレッダーじゃなくてその写真もらうね。」
「え、やだよ。シュレッダーして」
社員いつの間に写真撮ったのかなぁ
「じゃあ今度写真撮らせてね」
「一緒にならいいよ?」
「わかった、じゃほら撮ろう」
――――――
ディスクに置いてある写真を撫でながらこの前の会話を思い出す。
写真のおかげで前髪を上げた桜舞をずっと見ることができる。
「社長、そんなに私の写真を見つめるなら本物を見つめてください。」
「桜舞もしかして、写真に嫉妬してるの?」
桜舞可愛いなぁ
「そうですけど、なにか。」
「えへ、桜舞ごめんね?」
そう言って桜舞の唇にキスをした
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