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「僕らもこの街のように何の変わりもなく過ごせていたら良かったのに。」 こうやって“理想”の縁に心を置き去っていく。これは僕の悪い癖だ。いつまでも思いを引きずってしまう。  でも…もういいか。そんなこともう続けなくて良いよな。  もう、彼女のことを何も考えずにいよう。からっぽでいよう。それでいつか、また、心の中を海のような深い青で満たして、純粋な気持ちを思い出せたのならどうだろう。またあの日のように出来るのかな。  でもやっぱり彼女を忘れることは出来ない。 僕は、彼女が大好きだった。心から愛していた。
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