あいどる。

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ピアノが響く。 あたしは歌姫だった。 あたしは裕子。 橋梁の営業をしている。 建築会社に勤務している。で、法人営業を担当をしている。 「裕子さあ」 「なに?」 「赤い月の噂を知ってる?」 「レッドムーンね。 知らないな」 「Kシティのアイドルよ」 歌姫、ディーヴァ。 「それで」 「詳しいんじゃないかって」 「知らないのよ。 あたしはアイドルだった時代もあった。 しかし、それは過去のことに過ぎない」 「赤い月ってむかしの貴女に似てる」 「それはどうも。 生憎あたしらは量産品でね」 「そうね」 「何が知りたいの?」 「噂よ。 赤い月が何者か?」
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