446人が本棚に入れています
本棚に追加
「じゃあ他のワインやシャンパンも、いただきものなの?」
「や、他のは杏音と飲むために俺が買ったヤツ」
チョイス間違えたぁ〜!
しかもそんなモテ男が私のためにっ?
ていうか、これじゃ労うつもりが労われてるし!
焦ったところで。
「それより、クリスマス何も出来なくてごめん。
俺そういうイベントに疎くて、仕事に追われてすっかり忘れてた。
代わりにこの休みの間、どこでも連れてくし。
欲しいものがあったら、プレゼントさせてほしいんだけど」
「結構よ」
私だって、もう楓くんにお返し苦労をさせないように何もしなかったし。
「むしろ仕事で成果を出してくれた事が、一番ありがたいわ」
と、上手く労いの言葉に結びつける。
「だったら尚更ごめん、また勝てなくて」
「何言ってるの?上位20%に入ったのよ?
もう琉司の事なんてどうでもいいわ」
「でも勝つよ、絶対」
「くだらないプライドね。
はっきり言って、これ以上無理をするのは感心出来ないわ。
それに、今回で私の目標は達成してるの。
たった2ヶ月でこの難題をクリアするなんて、正直驚いてるわ」
「……じゃあ、ご褒美もらってい?」
「ご褒美?
いいわよ、何が欲しいの?」
なんっでもあげちゃう!と労いモード全開になりながらも、クールに尋ねると。
最初のコメントを投稿しよう!