お前のことなんか知らねーよ

俺にそんな人なんて

「ずっと、ずーっと見てたからだよ」

「え、」

「俺はね、コウさんのことが昔からずっと好きなんだ。だからね、いくら現実で恋人ができないって安心できてもネットでは出来るかもしれないからねネカマして恋人になったんだ」

「そ、そうなんだ」
「引いたよね」
「……う、ん」
「やっぱり……、でももう逃がさないよ」
やばい、目が本気(マジ)だ。早く逃げないと
「……っ」
腕を掴まれた、もう駄目だ。

「あのね、俺は別にコウさんをひどいようにしたいわけじゃないんだよ。ただね、好きだったってことを伝えたいだけなんだ」

なんで、お前がそんな泣きそうな顔をするんだ。俺の方が怖くて泣きそうなのに。