2人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
主任は笑っている
「休職するよりもやめたほうが良いよ。役立たずは必要ないんだよね」
「この前の書類はなに?あんなの認めないからさ。しっかりばらばらにして、ご自宅に返送したよ」
俺はこの男を。
。
。。
。。。
ハエがぶんぶん耳元を飛んでいるような音が聞こえた気がした。
主任は笑っている。
笑っている。
笑っている。
「書類は当事務所で握りつぶすことにしたからさ。よろしくね」
今のうちに保険会社に連絡しておこう。自分にかけた生命保険があれば、自分が死んだあとでも当座は妻と娘は生活には困らないはずだ。
---休職1月目---
---休職2月目---
---休職3月目---
---休職4月目---
---休職5月目---
---休職から6か月後---
会社に復帰した。既に俺の机はなかった。俺のパソコンは見やすいごみ箱に捨ててあった。
俺は退職する旨を伝えた。主任は笑っていた。笑っている。笑っているようだ。
「代役が見つかるまで、3カ月くらいいてくれる?」
役立たずの私の代役が見つかるまで3カ月勤務せよと?
最初のコメントを投稿しよう!