SCENE11 警察庁~国際刑事警察機構日本支部事務所の一つ

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 「ファントムの側としては、そんな会議を開かせたくないし、そんな情報は破棄したいことだろうな。どこにあるんだ、その情報は? ネット上っていうわけじゃないよな」  「国際刑事警察機構(インターポール)のしかるべき場所にデータとして保管してる。そしてそのデータのコピーは数名が持っている。その内の1人が私よ」  「なんだって?」  唖然とする鷹西。  「今回の会議で、データを各国の信用できると思われる人物達に渡す役目を、私が任されたの。会議実施のための調整やそのデータの管理。それが、研修開けに指示を受けた私の任務。鷹西君には私のガードをしながらそれを手伝ってほしいの」  ふぅ、と鷹西は息を吐き出した。思っていたよりずっと重い仕事になりそうだ。  「俺を指名してくれて光栄だよ」  そう応えて頷くと、早苗は笑った。  その後しばらく、今後のスケジュールなどを打ち合わせた。そして一息つく。  張り詰めてばかりだと気も休まらない。お互いに頃合いだと思ったのだろう、どちらからともなく仲間達の話になった。  「……そういえば、この間の立木さんのパーティ、楽しそうだったね。私も参加したかったなぁ」  「三ツ谷が寂しがってたぞ」  「え? 三ツ谷君が? なんで?」  「なんでって、そりゃあ……」  察してやれよ、と胸の奥で訴える鷹西。  三ツ谷は早苗に憧れている。彼女の方も、彼のことを少なくとも良い友人とは考えているだろう。それ以上に思っているかどうかは微妙だが……。
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