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決戦の刻
「…では、音叉はもう使わぬと申すのじゃな?」
ため息を一つ吐かれた女王様が純達に訊き返された。
「…ふうぅぅ……純よ…お主…
自分で何を言っているか…分かっておるのじゃろうな…」
「はい。僕にはミカとリーエル…テラやリン…それにアリスさんが側にいてくれます…
それだけで充分です…
だからこれは女王様にお返しします…」
純は四人の守護神…それからアリスと顔を見合わせた…
みんな…晴れやかな笑顔である。
クーファ先生が呆れ顔の女王様に言った。
「守護神が覚醒状態にならずに…将門と…
しかも右手にケガを…
普通に考えたらすごく不利な戦いだよな。
しかしアイツ、守護神達と通じ合った事ですっごく嬉しそうなんだよ。
なあ、アンジェ女王様…
女王様は未来を司る女神だろう…!!!
アイツは将門を倒せるのか?」
女王様は微笑んで
「決まっておるだろう…純は今までも…そしてこれからもきっと未来を自分の手で掴み取る。わらわはそれを後押しするだけじゃ…」
クーファ先生は「愚問だったね。」と笑った。
ついに将門の居城が完成した。ソリューを恐怖で支配する日が来た。
将門は大声で高らかに笑った。
「影武者ローゲンがやられたのは誤算だが…
相手に怪我を負わせたのは手柄だ…!!!
手始めにあの邪魔な三つの国を我がものにしてソリューを巨大な国にして見せようぞ。まずはグランアンジェ王宮からだ。」
ジークが乗った馬はグランアンジェに向かっていた。そしてジークの馬に並行して走ってくる人馬があった。
「よう…久しぶりだな…ジーク…」
「あなたは…ルーニーさん…!!!」
「ジーク…お前は凄いヤツだよ…あの時の言葉通りに本当に国を立て直して…国民に寄り添い、そして今、かつての宿敵ライバルの為に力を貸そうとしている…
純とは立場は違えど…その己の信念に向かう姿は一緒だ…
だから俺もお前に力を貸すよ。
将門との最終決戦を俺も見届ける。」
純達と将門の最終決戦の時は刻一刻と迫っていた…
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