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happy birthday
「なぁなぁ…純…!!!」
「…ん…⁉︎」
「純の誕生日っていつなん…⁉︎」
何げなくテラが訊いてきた。
「ミカ…今日って何日だっけ…?」
「えーっと…三月七日だよ…」
「あっ…明日だ…!!!」
「え〜っ…!!!」
みんながハモった。
「純…なんで言うてくれへんのんや…ほんでプレゼントは何が欲しいんや…⁉︎」
「最近忙しくて…誕生日なんて忘れてたよ…
大丈夫。何も要らないよ。
だってみんなに良くしてもらってるから…」
「旦那様…そういう訳には行きませんわ。誕生日パーティーもしないなんて…どんな妻なんだって私が言われますわ。」
「純さん。して欲しいこととかはないですか?」
このアリスさんの一言がみんなに火をつけてしまった。
テラの目がキラリと光る…!!!
「よっしや、誰が純を一番喜ばせるか勝負や…!!!
…ちなみに…純、して欲しいことってあるん?」
「あるにはあるけど…
そんなの恥ずかしくてとても言えないよ…!!!」
…恥ずかしくて…とても言えない…?
この言葉には五人全員の目がキラキラーンと光った。
「よっしゃ今回はウチが貰ったも同然やわ…」
「ああ…とうとう旦那様と…」
「私達…まだお付き合いしてないけど…良いのかしら…
こういう事はちゃんとケジメを…」
「わーい…!!!ミカも…そろそろって…思ってたんだ…
キャーッ!!!!!」
「あ…あたし…あんまりそーいうのに詳しくないけど…
大丈夫かな…⁉︎」
なんか嫌な予感がする…いや、嫌な予感しかしない…
次の日…テラが僕の部屋に来た…
「純…さあ…持って来たで…
これはウチが特別に作って貰った栄養ドリンクや。これを飲んだら、そらもうスゴイらしいで。
…ウチの方が体力大丈夫かな…⁉︎」
……やっぱり。
「旦那様…良いのですわよ…私、今日までずっと守ってきましたから…ただ終わりましたら私、泣いてしまうかもしれません…優しくしてくださいね…」
…リン…君もか!
「純さん。やっぱり…こういう事は正式に結婚して、みんなに祝福されて、「そろそろ欲しいね。」「そうだね!」とかそういう話があってからなのではないですか…⁉︎
べっ…別に嫌って訳じゃないんですよ…
私、遅れてますかね?」
…アリスさんまで!
「純くーん…!!!
ムギュッ…!!!お風呂に一緒に入ろ…!!!
ミカがね、洗ってあげるよ…恥ずかしいけど今日は誕生日だから前も全部大丈夫だよ…!!!」
…ミカちゃん…方向性は違うが、こっちも間違ってます…
「じゅ…純…あたし…こういうのあまり分かんなくて…
子作りの件…任せてもいいか…⁉︎
も…文句は言わないから…でも…優しくして欲しいな…」
…リーエルも違ーう…!!!!!
「純…ほんなら何がして欲しいんや…⁉︎
恥ずかしがらんと言うて欲しいわ。」
「えーっ…どうしても…⁉︎」
五人ともコクコクと首を縦に振る。
「僕…一人っ子だし…彼女もみんなに出逢うまでいなかったから…
出来たらでいいんだけど…その…ピ、ピタッとくっついていて欲しいんだ。少しでいいからさ。」
五人は呆気に取られたが、純の素直さがとっても可愛く感じて…
「あはは…純…やっぱりウチ、あんたが大好きやわ…」
「旦那様…
私からギュッと抱きしめてもよろしいですか…⁉︎」
「純さん。可愛い…私で良ければ…」
「わーい…純くーん…!!!ムギュッ…!!!」
「純…もっとこっちにおいでよ…ムギュギュッ…!!!」
五人が純にピッタリくっつく…
今までで一番嬉しい誕生日になったなぁ…
純はそう思った。
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