happy birthday

1/1
前へ
/125ページ
次へ

happy birthday

「なぁなぁ…純…!!!」 「…ん…⁉︎」 「純の誕生日っていつなん…⁉︎」 何げなくテラが訊いてきた。 「ミカ…今日って何日だっけ…?」 「えーっと…三月七日だよ…」 「あっ…明日だ…!!!」 「え〜っ…!!!」 みんながハモった。 「純…なんで言うてくれへんのんや…ほんでプレゼントは何が欲しいんや…⁉︎」 「最近忙しくて…誕生日なんて忘れてたよ… 大丈夫。何も要らないよ。 だってみんなに良くしてもらってるから…」 「旦那様…そういう訳には行きませんわ。誕生日パーティーもしないなんて…どんな妻なんだって私が言われますわ。」 「純さん。して欲しいこととかはないですか?」 このアリスさんの一言がみんなに火をつけてしまった。 テラの目がキラリと光る…!!! 「よっしや、誰が純を一番喜ばせるか勝負や…!!! …ちなみに…純、して欲しいことってあるん?」 「あるにはあるけど… そんなの恥ずかしくてとても言えないよ…!!!」 …恥ずかしくて…とても言えない…? この言葉には五人全員の目がキラキラーンと光った。 「よっしゃ今回はウチが貰ったも同然やわ…」 「ああ…とうとう旦那様と…」 「私達…まだお付き合いしてないけど…良いのかしら… こういう事はちゃんとケジメを…」 「わーい…!!!ミカも…そろそろって…思ってたんだ… キャーッ!!!!!」 「あ…あたし…あんまりそーいうのに詳しくないけど… 大丈夫かな…⁉︎」 なんか嫌な予感がする…いや、嫌な予感しかしない… 次の日…テラが僕の部屋に来た… 「純…さあ…持って来たで… これはウチが特別に作って貰った栄養ドリンクや。これを飲んだら、そらもうスゴイらしいで。 …ウチの方が体力大丈夫かな…⁉︎」 ……やっぱり。 「旦那様…良いのですわよ…私、今日までずっと守ってきましたから…ただ終わりましたら私、泣いてしまうかもしれません…優しくしてくださいね…」 …リン…君もか! 「純さん。やっぱり…こういう事は正式に結婚して、みんなに祝福されて、「そろそろ欲しいね。」「そうだね!」とかそういう話があってからなのではないですか…⁉︎ べっ…別に嫌って訳じゃないんですよ… 私、遅れてますかね?」 …アリスさんまで! 「純くーん…!!! ムギュッ…!!!お風呂に一緒に入ろ…!!! ミカがね、洗ってあげるよ…恥ずかしいけど今日は誕生日だから前も全部大丈夫だよ…!!!」 …ミカちゃん…方向性は違うが、こっちも間違ってます… 「じゅ…純…あたし…こういうのあまり分かんなくて… 子作りの件…任せてもいいか…⁉︎ も…文句は言わないから…でも…優しくして欲しいな…」 …リーエルも(ちが)ーう…!!!!! 「純…ほんなら何がして欲しいんや…⁉︎ 恥ずかしがらんと言うて欲しいわ。」 「えーっ…どうしても…⁉︎」 五人ともコクコクと首を縦に振る。 「僕…一人っ子だし…彼女もみんなに出逢うまでいなかったから… 出来たらでいいんだけど…その…ピ、ピタッとくっついていて欲しいんだ。少しでいいからさ。」 五人は呆気に取られたが、純の素直さがとっても可愛く感じて… 「あはは…純…やっぱりウチ、あんたが大好きやわ…」 「旦那様… 私からギュッと抱きしめてもよろしいですか…⁉︎」 「純さん。可愛い…私で良ければ…」 「わーい…純くーん…!!!ムギュッ…!!!」 「純…もっとこっちにおいでよ…ムギュギュッ…!!!」 五人が純にピッタリくっつく… 今までで一番嬉しい誕生日になったなぁ… 純はそう思った。
/125ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加