人生の大事な日

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人生の大事な日

「…はい…ご注文はこちらでございましたね。 …この度は本当におめでとうございます。 高価な品をお買い上げ頂き大変ありがとうございました。」 念願の買い物を済ませた僕は… 急いでアースガルズ王宮に帰った。 王宮の大幅改修工事が決まり…グランアンジェやオーケアノスに負けない美しい王宮を作るらしい。 今までの王宮では晩餐会も…以前の様な武闘大会も開けないので、国民から要望を聞く形で今回の改修工事となった。 国王としての仕事にも少しだけど慣れてきた今が…僕の夢を叶えるチャンスでもあると思う… 「…という訳で一般の方々とアースガルズ軍に貢献された方への授勲を行おうと思うのですが… 如何いたしましょうか…国王様…⁉︎」 「そうですね。では私も出席致します。大臣、そろそろ休憩致しましょうか?」 「はい。じゃあお飲み物を入れますね。」 「アリスさん…」 「はい。何でしょうか?」 「屋上に来て欲しいんですけど…よろしいでしょうか?」 「純の部屋…掃除しとこ。 …もう純と出逢って一年以上になるなぁ。最初はジーク国王と付き合っとったけど、いまはアースガルズ国王やもんなぁ。ウチってひょっとしてアゲマンやろか…⁉︎ いや!絶対そうやな!」 「テラ…いるかい…⁉︎」 「あっ…純…!!! 今、純と出逢った時のことを思い出してたんよ。もう一年以上前になるなぁ。」 「ちょっとお願いがあるんだ。一緒に行きたいところがあるんだけど…」 「ウチと…⁉︎…ええよ。一緒に行こ…!!!」 「旦那様… お父様がまた一緒に遊びに来いって言われてましたわよ。 旦那様が国王になられて忙しいから今までのようになかなか会えないから寂しいのではありませんかね…お休みがある時にまたお願い致しますわね…」 「リン…クーファ先生に会いにではないけど、少しオーケアノスの海に行かない…?二人で一緒に…」 「えっ…旦那様と二人でですか…⁉︎ 嬉しいですわ…是非連れて行って下さいまし…」 リーエルは自分の部屋を整理していた… 純と出逢うまではローク…信長に操られて不遇な人生だったと嘆いた人生であった。 でも純と出逢って愛する気持ちを知って、自分を大事にしてくれる大切な人と一緒にいることの幸せを感じている毎日であった。 「リーエル…いるかい…⁉︎」 純が顔を見せた。 「ああ…純…あたし、毎日幸せ… これ以上何も望まないから… ずっとこのままでいれるかなぁ…⁉︎」 「リーエル、僕と近くの森まで行かない…⁉︎ そうだ…!!!夜ちょっと二人で散歩しようよ。」 「う…うん…!!!…純と二人で森へ…なんか楽しみ… じゃあ約束だよ!」 「ミカ…ちょっといいかな…⁉︎」 「純くん…なあに…⁉︎」 僕はミカのカプセルを出して両手に包んだ。 「それ…ミカのカプセルでしょ…どうしたの…⁉︎」 「子供の頃からの宝物。それがまさか一生の宝物になるなんて思わなかったよ…」 「ミカも逢えたのは最近だけど、ずっと純くんと一緒に暮らしてきたよ…だって運命の人だもん…!!!」 「ミカ…君に話したい事があるんだ…世界樹の部屋に行かないか…⁉︎」 「純くんと二人で…⁉︎ うん。ミカ…行きたい…!!! 一緒に行こう…」 …僕は人生の大事な日を迎えた。
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