修羅場

1/1

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/125ページ

修羅場

「フ、婚約者(フィアンセ)だって…?僕が…⁉︎」 「だって…純、アンタが言うたんやろ…? それも…女王様の前で!!! ウチら…誓い合った仲やんか!!! さあ誓いのキスでもしよか…⁉︎」 そう言ってテラちゃんは僕に身体を擦り寄せてきた… 「あ、あの時はそう言わないとテラちゃんの立場が…それに僕にはミカちゃんという彼女がいるよ…」 すると…テラちゃんは両手で顔を覆って… 「ううう…酷いわ…ウチはアンタに(もてあそ)ばれたんやな… ウチ、これから女王様に全部ブチまけてくるわ!!!」 テラは泣いたフリをしていた… そ、それは非常にマズイ!!! 女王様がいくら優しいとはいえ、騙したことがバレたらタダでは済まない!!! その時… キュンキュンキュンキュン!!!!! ミカちゃんのカプセルのアラームがまた激しい音量で鳴り響いた!!! ミカちゃんは勢いよくカプセルから飛び出すと… 「コラーー!!!純くんはミカの彼氏だよ…!!! 勝手に取っちゃダメダメ!!!」 「なんやアンタ…それでも純の守護神かいな…なんやあのヘナチョコ雷は…もうちょっと腕磨かんとご主人様を守れへんで…実際、ウチが居なかったらジークから純を守れへんだやろ… それにな、ウチ…純に…この人の優しい所に惚れてしもうたんや…仕方ないやろ!!!」 「ねぇ…二人ともケンカしないで。王宮から追い出されちゃうよ!!!」 ミカちゃんは怒り心頭の様子で頰を膨らませて… 「もう知らない。ミカ…ここから出て行く!!!」 「なんや…出て行くんか…?よっしゃあ!!!ウチと純は二人きりになれるんやな… ほんなら今日は一緒に寝ようなぁ…純!!! ウチ…アンタが喜ぶ事…何でもするで!!! エッチな事でも…何でも!!!」 テラちゃんは僕の身体に抱きついてきた… そしてミカちゃんを横目で挑発している… 「エ、エッチな事…何言ってんの…?ムッカ〜」 ミカちゃんは真っ赤になりながら地団駄を踏む… このままじゃラチが開かない!!! 「テラちゃんゴメンね…ちょっとカプセルに入っててね。」 「あっ…純…ちょっと待ってえな!!!」 テラちゃんは赤いカプセルに吸い込まれた。 「ミカちゃん…ゴメン。今は我慢してくれないかい…? 今、テラちゃんを一人にするとまた誰かに狙われるかもしれないし、クレアさんを助けるまでには一人でも人手が欲しいんだ。」 「だって…純くんは私の彼氏なんだよ。わ・た・し・の…」 「そりゃ…勿論、分かってるよ…」 「ん…もう!!!分かってないよ…じゃあさぁ…」 僕の前で…超ドアップになったミカちゃんが 「純くん!!!今…ここでミカにキスしてよ…」
/125ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加