二人の美女

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二人の美女

「…キ、キス…⁉︎」 「そうだよ…だって私達、恋人同士でしょ…?」 「そ、それはそうだけど…いきなり言われても…」 「大丈夫!!!誰もいないよ… 早くしよう。ねぇ早く…」 ジャンジャンジャンジャン!!!!! 赤い色のカプセルからもの凄い大音量のアラームが鳴った。 「待ってーや!!!ウチを差し置いて!!! 二人で何してくれてんねん!!!」 そうだった。確かカプセルの中からも外が見えたり、音が聞こえたりするんだっけ。ミカちゃんも言ってたな。 …僕はミカちゃんをギュッと抱きしめた。 「ミカちゃん、あの時、僕を助けようとしてくれてありがとう。嬉しかったよ。」 「えへへ…だって大事な彼氏…純くんのためだもん。ねぇ、もう一回ギュッて…」 「ああ…もうええっちゅうねん… なぁ純、カプセル開けてえな。」 「純くん!!!もう開けなくていいよ!!! だってその人うるさいんだもん!!!」 「何やて!!!もういっぺん言うてみい!!!」 「まあまあ!!!みんなで仲良くしようよ。」 そう言って僕は赤いカプセルを開ける… すると「ボムッ」という音と煙の中から水着姿のテラちゃんが現れた。 「ちょ、ちょっと!!!服を着てよ。服を!!!」 「ウフフッ…守護神はカプセルの中ではこの格好でくつろぐんやで… なぁ純、胸を見てみ。乳が大きいやろ〜触りたいやろ〜。ウチのを触ってもええんよ〜!!!」 僕は視線を逸らしながらタンスにあったバスローブをテラちゃんに差し出した。 「お、お願いだからこれを着てよ。」と肌の露出を隠すように促した… 「純くんって…胸が好きだったの…?よ〜し!!!ちょっと恥ずかしいけど…ミカも…」 あああ…間違った情報が錯綜(さくそう)してますよ… 「違うんだ…ミカちゃん…もう!!!脱いじゃダメだって…!!! さあ…二人とも…今日へ遅いからもう休もうよ!!!今日は疲れたでしょ。 女王様は僕達が二人だと思っておられるからベッドが二つしか無いけど、君達で使いなよ… 僕はソファーで寝るから…」 ミカちゃん達はバスローブに着替えた… 僕は…破れたシャツだけ脱いでTシャツにジーンズでソファーに寝転んだ。シャツを買わないとな… 「なぁ、純…ウチのベッドで一緒に寝よ… 広過ぎて寝られへんわ…ウチ寂しいねん…」 「私のベッドに来てよ…純くん…昨夜みたいに抱いて欲しいな」 「ウチの純やで!!!」 「ミカの彼氏だもん!!!」 「あの…ケンカしないで…」 この後…結局、二つのベッドをくっつけて僕は真ん中に寝ることになった。 「ううん…純…」 「あ…ん…純くん…」 僕は二人の美女の寝息に悩まされて… 寝不足で朝を迎えた。
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