魔導士

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魔導士

「お、お前、なんでウチらが来ることが分かっとったんや。」 テラとアリスは鎧を纏った女兵士の姿から変化の魔法を解いた… 「グランアンジェのスパイ共め… お前達がエルドラに入る時からとうに分かっておったわ…泳がせていたのさ… 平和ボケしているお前達グランアンジェとエルドラを一緒にしないで欲しいな… あと二人もいずれ…お前達を追ってくるだろう… すぐに後から連れて行ってやるから…三途の川で待ってるんだな!!! ムウン!!!」 ジークは得意の真空波を剣から繰り出した。 ドグオォォォォォォォォォォン!!!!! テラとアリスは左右に分かれて避けると… 真空波は螺旋階段の床に命中した。 キャァァァァァァ!!!!! ガラガラガラガラ…… 三人が居る階段が崩れ落ちた。 テラとアリスは魔法で宙に浮いて事なきを得た… 「大丈夫…⁉︎」 「ウチは大丈夫や!!!それより気をつけや!!! アイツは…あんなもんや無いで!!!」 テラが指差した方を見ると… ジークは落ちた下のフロアから宙に浮いた二人を睨みつけている… アリスとテラも一旦下に降りる…すると… すぐに周りにはにはたくさんの兵が集まって来た… 二人は完全に囲まれてしまった。 「自分達から地獄の一丁目にやってくるとは…」 ジークは左の口角を上げて不敵な笑いを浮かべた… しかし… ニヤリと笑ったのはジークだけでは無かった… 「平和ボケねぇ……⁉︎ …ウゥゥゥゥゥゥゥゥ…!!!!!」 アリスは強く何かを念じている… すると彼女の左手の甲に紋章が現れた… 目を見張るジーク… 「コ…コイツはRE:LOADの紋章!!! 賢者…?いや、魔導士か…⁉︎ いずれにしても相当の使い手だ!!! 貴様ら…気をつけろ!!!」 「それっ…ウオォォォォ!!!」 「ウワァァァァァァ!!!!!」 数人のエルドラ兵士が一斉に倒れた… アリスの手のひらに炎が宿ったと思ったら敵兵士に向かって飛んでいく…そしてまたすぐに次の炎が宿る…それがまた飛んでいく… まるで炎のマシンガンのようである… テラは「こ…この姉ちゃん、凄いわ!!! 攻撃魔法…特に威力の高いものは、念じて放って…そしてまた使えるようになるまで一定の時間がかかるのに…まるで無限の魔法力や… 流石はグランアンジェで一、二を争う魔法使い… いや、魔導士やったな!!!この姉ちゃんが味方で良かったわ。」 と羨望の眼差しでアリスを見つめていた…
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