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強くなった絆
僕はまだ立てずにいるアリスさんに駆け寄った…
「アリスさん…大丈夫ですか…?」
「はい。ありがとうございます…
しかしあの技…すごい技でしたね…!!!
なんていう技ですか…⁉︎」
僕は照れ気味に「…一本足打法です!!!」
「ヘンな名前…ウフフフフッ…」
…アリスさんは僕の腕の青く光る紋章をジッと見つめている…
「純さん…あなた…転生者だったのですね。」
「…ジークも僕のこの紋章を見て…『転生者』だと言っていました…
『転生者』とは一体…何者なんですか…⁉︎」
アリスさんと話しているとそこへ…
「純…やっとウチを呼び捨てで呼んでくれたやん。嬉しかったで…ジークも二人でやっつけたし…
これでウチらは晴れて夫婦やな…?」
「ちがーう。純くんはね、今日…ミカとラブラブだったんだよ…きんぞくばっとを渡したのも私だし。ミカのダーリンが純くんだよ!!!」
「何言うてんのや、アンタのカミナリは向こうのほうでゴロゴロ鳴ってただけやで…ひょっとして、あんたのお腹の音やったかもしれんな。ゴメンゴメン!
それにアンタはミカちゃん!!!
ウチは呼び捨て…やからなぁ…」
「ううう…」
ミカちゃんは悔しがっている。
でも…一生懸命になって僕と一緒に闘ってくれた二人の可愛い守護神がたまらなく愛おしい…
「あはは…ほら、ケンカしないの…
テラ、本当にありがとう。君のおかげでジークをやっつけることが出来たよ。
そして…ミカ。君が一緒にいてくれて僕はいつも頑張れるよ。二人とも僕の大事な守護神だよ。
ありがとう。」
僕は二人をギュッと抱きしめた。
「…純…」
「…純くん…」
テラもミカも顔を真っ赤にしていた…
その時、グランアンジェの一人の兵士がアリスさんに何か耳打ちした…
「純さん、ちょっと…」
「…はい。何でしょう…?」
「この上の階に国王が幽閉されていたようです。
…行ってみませんか?」
「ゆ、幽閉…!!!」
国王…ジークの父親か…
正直…会ってみたい。
会って…この騒動の顛末を明らかにしたい。
そして…クレアさんや他の魔法使いがいなくなったのが彼等の仕業なのだとしたら…
それぞれ帰るべき場所に帰してあげて…グランアンジェのみんな…アリスさん達、傷ついた人々…そして心配してくれていた女王様に一言、申し訳なかったと言って欲しかった…
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