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守護神
「つ、付き合う…って…ゴクン…
つ、つまり…ひょっとして…
ミカちゃんが僕の彼女になってくれるって…事…⁉︎」
「はい!!!ひょっとしなくてもそーです!!!
…私達、守護神は純くんや私くらいの歳になると、契約してお付き合いするのが普通です。そしていずれは…お嫁さんにしてもらうのが、普通なんだよ…」
「お、お嫁さんだって……⁉︎」
一体どうなってるんだ…それに守護神…?これも話が分からない。
本当にここは一体何処なんだ…⁉︎
グランアンジェ…それにエルドラだって…⁉︎
ミカちゃんがクレアおばさんと呼ぶ女性は
「まあまあ、じゃあ…アンタは一応、ミカの婚約者って事だね…
ゴメンよ…そんな大切な人を敵扱いしてしまって。」
コトコトコトコトコトコト…
クレアさんの後ろの…火にかけた鍋が動き出した…
「ちょっと待っておくれよ…えい!!!」
彼女が指をパチンと鳴らすと…かまどの火は小さくなって…消えた。
…ま、魔法…⁉︎
どうやら冗談ではないらしい。
SFや今、流行りの異世界転移小説のように僕は違う世界に飛ばされたようだ。
こういう時は焦っても素直に元の世界には帰れるという保証はない…
それより、情報を少しでも集めるのが一番大事である。 それには…少し嘘をつくようで気がひけるが…
「クレアさん…すみません。実は僕、少し前に転んで、頭を打ったみたいで記憶が無いんです。少し詳しくこの世界のことを教えてもらえませんか?」
「まあ、それは大変。ミカの婚約者なら尚更…大事にしないとね。」
クレアさんの話によると、どうやら本当にここは異世界で、この世界は四つの国があり、四つの種族が一緒に住んでいるらしい。
今、僕等がいるグランアンジェ、お隣のエルドラ、海が多いオーケアノス、神族がすむソリュー。
そして、僕達…人間と魔法使い、それに守護神と神族。
それぞれに特徴的な所があるけれど仲良く暮らしているとの事。
ここからが本題だ!!!
何故ミカちゃんが僕の部屋に現れたのか?
実はミカちゃんは守護神として生まれた。
守護神は全員女性で、自分の大切な人を守る種族。
元々、守護神自体は弱いもので、父親によって強さが変わるらしい。両親のことは分からないとしか話してもらえなかったが、ミカちゃんは小さな頃に魔法使いのクレアさんに預けられたらしい。
守護神は普段、カプセルに入って生まれてくる。
カプセルの中では一般的に彼女達は水着のような下着のような姿で過ごしているらしい…
そして契約する相手に自分のカプセルを預ける。
まあ婚約指輪や結婚指輪みたいなものかな?
ミカは小さな頃、カプセルに入って寝ている時に、寝相が悪いせいか、クレアさんの荷車から落っこちて、そのまま行方不明になったらしい。
それが何故…神社の裏の川に?
うーん!!!ちょっと分からないなぁ…
ミカちゃんは僕の腕につかまって上目遣いに僕を見ながら…
「ねぇ、純くん…
私のカプセルもらってよ。」
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