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あなたのためなら
僕の闘いは…いよいよ四回戦を迎える…
この試合をクリアすると決勝トーナメントに出場することが出来る…絶対に負けられない!!!
トーナメント表を見ると…次の相手は…
炎神ルト…?
これくらいのレベルになってきたら勝ち残ってきているのはまた神族のようだ…
その時…アリスさんから僕の頭の中に連絡が入る。
「気をつけて下さい…前の試合を見ていましたが、彼は炎の剣の使い手です…
でも…武器に能力の大半を傾けている分…体力値はそんなに高くないと思うので、純さんのトライデントで押し切れると思います。でも…油断しないで下さいね。」
「ありがとうございます…分かりました!!!」
そしていよいよ…試合の時間がやって来た…
僕は炎神ルトと対峙すると…彼は僕を見つめてニヤリと笑った。
そして彼はジャッジを呼び…何かを耳打ちする…
その後…何故かジャッジが僕に近づいてきた…
「お相手から武器として守護神のカプセルの使用を認めて欲しいとお申し出がありました。
大会運営ルールを調べたのですが…
前例がありません。
一名同士の同士の戦いが二名同士の戦いになるからだと思われます。
ただ…あなたが認めたのであれば、両者の使用を可能としますが…いかがでしょうか…⁉︎
また、問題が無ければ、以後も使用可能と致します。
ただ…守護神はアイテム、武器扱いとなり、守護神が直接相手を攻撃したり相手が守護神を攻撃したりするのは反則となります。」
との説明を受けた…
アリスさんから油断はするなと言われてはいるが…
要は…武器、サポートアイテム扱いとしてならミカ達と一緒に戦闘可能だということだ…
よし、僕も守護神達と一緒に闘おう…
観客席を見渡した僕は…
「リン…一緒に闘ってもらえないかな…⁉︎」
黒い傘から覗いている可愛らしい口元…
ニッコリと笑った彼女の口角が上がるのが見えた…
スクッと席から立ったゴスロリ服の巻き髪の少女…
「旦那様…
やはり私の事を愛してくれていたのですね…
あなたの為だったら…
私は全力で頑張らせて頂きますわ…」
そう言うと彼女は僕に自分の青いカプセルを投げた…
僕がそれをキャッチすると…彼女は青い光となってそのカプセルへと入った。
僕はそのままカプセルを手に…
試合に臨む事にした…
「ぬうぅぅぅぅん!!!」
アリスさんの情報通り…
ルトは炎の剣を創り出して…こちらに向かって来た…
僕は青いカプセルを開けた…
…ボワン!!!!!
「あなたには恨みはありませんが…
愛する旦那様の為に…全力で潰しますわよ…」
ルトに立ち塞がった…傘を挿した巻き髪の少女に観客席から笑いが起こった…
「ははは…
ファッションショーじゃ無いんだぜ!!!」
「姉ちゃんよ…そんなんで闘えるのかい…?」
「ううう…」
全身に力を込めるリンの右手の甲に赤い紋章が浮かび上がった…
リンの本気に観客席が鎮まる…
「ぬおぉぉぉ!!!」
ルトが炎の剣を振りかぶった…
「RE:FRAIN《リフレイン》!!!」
リンは水の魔法を使った…
小さな水流が幾重にも重なって炎の剣を防いだ…
「な…何っ!!!」
「さあ…旦那様…止めを!!!」
「リン…ありがとう!!!
はあぁぁぁぁ…トライデント!!!」
光の槍がルトの頰をかすめた。
「ほう…なかなかやるな…だが…」
ルトは紫のハート柄のカプセルを取り出した。
そしてそのカプセルを開けた…
…ボワン!!!!!
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