業火と生命の光

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業火と生命の光

「行くよ…ミカ…!!!」 「うん…!!!」 ポケットから音叉を取り出して…アリスさんから頂いたバングルに軽く打ちつけた… …キィィィィン…!!! 「RE:VOLUTION…!!!」 ミカは紋章を浮かび上がらせ…光のティアラを得て黄金に輝いている… 「性懲りも無く…」 信長も音叉を刀の峰で打ち鳴らす… 「RE:VOLUTION…!!!」 リーエルは紋章…そして漆黒のティアラに真っ赤な瞳を得て覚醒した… リーエルは…黒いカミナリを呼び… 「ヤアァァァッ…!!!!!」 …バリバリバリバリィィィィン…!!!!! 彼女が落としたカミナリが信長の剣に宿る… 「転生者よ…今度はお主達二人共… これで切り刻んでやるからのう…」 信長は僕とミカに向かって剣を構えた…… ミカは黙って僕の側に来た。僕の目を見て頷いた… そして自分の腕の紋章と僕の腕の紋章を合わせた。 紋章が虹色に輝き出し… …トクン…トクン…トクン… 胸に熱い鼓動が打ちつけてくる。 僕は右手に黒い炎を宿す… 「刀のサビとなれ…!!!ウルワァァァ…!!!」 信長が僕に剣で切りかかってきた…… ……ガシィィィィッ!!!!! 「な…なんだと…!!!」 その刃を素手で受け止めて… 黒い業火でカミナリごと剣を焼き払った。 ミカは目を閉じて… まるで祈るかのように胸の前で指を組んでいる… その様子を見ていた女王様が呟く…〝革命(レボリューション)を起こし、そして転生(リボーン)する…〟 「あの日と同じ…終末の炎を燃やすレック殿… そして…レック殿を信じて見守るヴェラ姉様…」 「フン…ワシは一人では無いわ…出でよ…!!!」 信長が右手を上げると次々とソリューの魔王属神族が瞬間移動してきた… 「…所詮…強いと言っても神族一人に守護神一人よ… この数には敵うまい…!!!…やれ…!!!」 数人の魔王属神族が純達に襲いかかろうとした… その時…… 「RE:LOAD…!!!」 「RE : FRAIN…!!!」 「RE : FLECT…!!!」 「ぬおぉぉぉ…トライデント…!!!」 「さあ…かかって来いよ…グンニグル…!!!」 「グ…グワァァァァッ…!!!!!」 アリスさんやテラやリン…ルーニーさんにクーファ先生が繰り出す紋章の技に前衛の神族達は吹き飛ばされた… 「ええい…グランアンジェやオーケアノスの魔法使いや守護神共ごときに何を手こずっておるのじゃ… 仮にも魔王属であろうが…」 「ロ…ローク様…しかし相手はかなりの手練れかと…」 「フン…役に立たんヤツらよ…ぬうぅぅぅん…」 信長の折られた刀身が真っ黒な刀身となって再生されていく… 「す…すごい魔力だ… 今度は受け止められるか…どうか…」 「ふははははっ…臆したかっ…!!! リーエル…さあ…もう一度カミナリを余に…」 「イ…ヤダ…」 「リーエル……⁉︎」 信長は彼女の顔を覗きこんでギョッと驚いた… 真っ赤な瞳に血のような紅い涙が溢れていたからだった… 「ワタシハ…アノフタリガ…ダイスキ…」 「ええい…!!!お前まで… 流石はクララが作ったポンコツよ…役に立たん…」 「今…なんて…言った…⁉︎」 あまりの怒りに純の髪の毛が逆立った… 「何度でも言ってやるわ…!!! お前の守護神もこやつもポンコツじゃ…!!! ワシの役に立たんヤツはな…フハハハ…」 純の手を包んでいた業火が腕全体を纏い始めた… 「許せない…お前なんか…お前なんか…」 「はっ…いかん…!!!」 女王様は甲冑を纏われてワルキューレの姿になられた… 「純よ…決して怒りに身を任せてはいかんのじゃ…」 そう呟くと背に白くて大きな翼を宿して大空に飛び立った… 信長は超スピードで純に向かって斬りかろうとしたが… …ガシイッッッッッ… 「な…何だと…」 信長の手足や身体に長い銀髪が恐ろしい長さに伸びて絡みついていた… 「お…おのれ…リーエル…拾って貰った恩を仇で返すか…」 「モウ…シタクナイ… ヒトノエガオヲ…ウバウコトナンテ…」 「その通りじゃ…!!!」 空から女王様が… 正に女神が降臨するように二人の前に現れた… 「ユー…いや、リーエル殿…よく言ったぞ… 昔は引っ込み事案だったのにのう… さあ…わらわの所へ来るのじゃ…」 そう言って…頷くリーエルを両手で抱きしめて大空へと舞い上がった。 「あなたは…クララ…⁉︎ 何故だろう…懐かしい響き…」 「そうじゃのう…ウフフフッ…」 女王様は甲冑姿に似合わない微笑みの表情を見せられた。 「くそっ…クララめ…よかろう… 二人纏めて地獄へ行けい…!!!!!」 「フフッ…それはどうかな…⁉︎」 「何ぃ……グハァッッッ…!!!!!」 「ラグナ…レック…!!!」 信長の身体は黒い炎を纏った腕に見事に貫かれていた… 純が蘇らせた自身の最強の(つるぎ)は… 紋章の力を利用して手刀から放つ… クーファから受け継いだ技… 『トライデント』と瓜二つだった。 …そうか…だから先生はこの技を僕に… その時…リーエルを抱かれた女王様が叫ばれた… 「純…!!!信長から離れるのじゃ…!!! そなた共々…自身の業火に呑み込まれるぞ…!!!」 若干…蘇った昔の記憶が入り混じり… 目眩(めまい)に襲われて、酩酊状態のようになった僕は… 渦巻く炎の中で…女王様に向かって微笑んでいた… 「ク…クララさん…大丈夫…だよ… 僕には…彼女が…ヴェラが…ついているんだ…」 ずっと目を閉じて祈りを捧げていたミカが… 両手を真上に挙げた… すると彼女の頭上に大きな緑の球体が現れた… 「ユグドラシル…!!!」 ミカが呟くようにそう唱えると…純と信長の身体は緑色の球体が包み込まれた…球体のなかで炎がまるで太陽のフレアのように燃え盛る… 「純…!!!」 心配そうに見つめられる女王様… やがて球体の中の炎は燃え尽きて… 中から誰かが出てきた… 女王様はその顔を見てギョッと驚かれた… それはニヤリと笑った信長の顔だった… しかし…彼はその場にバタリと倒れ込んだ… その後から純が出てきて信長を見つめている。 手には緑色のカプセルを持って… 「わ…私のカプセル…」 リーエルは優しそうな声で呟いた…
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