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異次元の強さ
「ほう…流石はソリューの大臣…いや…今は国王か…
だが…もうすぐワシが征夷大将軍となってこの世界を治めてやるからのう…まあ…見ておれ…
将門の首が地上にスーッと降りてきたと思うと、甲冑を纏った身体が現れて一つになった。
その時…クーファ先生が僕達の前に瞬間移動して来られた…
「純…加勢に来たぜ…」
「先生…オーケアノスは…」
「大丈夫だ…ルーニーに任せてきたからな…
それっ…!!!」
クーファ先生が将門めがけて先制攻撃を仕掛ける…
「将門だか街角だか知らねーが受けて見やがれ…!!!
グンニグル!」
先生…相変わらずギャグセンスはイマイチですね…
先生の紋章の力が凄まじい光の槍となって将門の甲冑を突き破る…はずだったが…具現化した光の槍は音を立てて砕けた…「パキィィィン!」
「お、俺のグンニグルが全く通じない…!!!」
「ならば…これはどうかしら…!!!」
アリスさんは紋章の力を使う。
「RE:LOAD…!!!」
手から放たれた赤い火の玉が何個も将門を襲う…
しかし甲冑は少し赤くなるだけで傷一つつかなかった。
「無駄だな。ワシの身体は幼い頃、母親が加護をかけたので攻撃は全く効かんぞ。」
先生のグンニグルもアリスさんの連続火球も効かないとなると一体どうすれば…
「じゃあこちらから行くぞ…ぬおぉぉぉぉ…!!!」
将門は剣を振りかざして超スピードでこちらに向かってくる…
「みんな…危ない…!!!RE:FRAIN…!!!」
「ウチもや…!!!RE:FRECT…!!!」
リンとテラの防御壁が二重に僕らを包んだ。
「ムウゥゥゥン…!!!」
将門が剣を振り下ろす…衝撃波がまるで複数の蛇のようになって僕達に襲いかかる…
「うわぁぁぁぁぁ…!!!!!」
「キャァァァァァァ…!!!!!」
僕達は防御壁越しに全員ダメージを受けた…!!!
「な、何故…紋章の…それも二重の防御壁なのに…⁉︎」
「そんな蚊帳みたいものではワシの攻撃は防げんぞ。呪いの力は魔法でも物理でもないからな…」
「呪い…⁉︎」
将門はグランアンジェ王宮に向かって衝撃波を出そうとしている…
「くそっ…やめろぉぉぉ…!!!」
呪いの力で出来た黒い蛇が王宮を襲った。
しかし…衝撃波は女王様の結界によって消え去った。
「うぬぬ…またクララの仕業か…
まあ良いわ…!!!出直すとしよう…」
将門は空高く舞い上がって姿を消した…
クーファ先生が大きく息を吐く…
「何てヤツだ!信長とは比べ物にならん位の強さだ!」
グッと握った自分の拳を見つめて…僕も正直…自分の技が将門に通るとは思えなかった。
僕達は将門が消え去った空を暫く呆然と眺めていた…
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