エピローグ

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 そろそろ寂しくなってきたなと思いながら夕食のレストランで席に着いた時ようやく姿を現した。  アロハシャツを着こなしている優梨。完全に観光客だ。と言いつつも私もエステ後、花柄のワンピースに着替えさせられたので私も観光客丸出しだった。 「楽しめた?」 「うん。のんびりとできたし、色々してもらったよ。優梨は?」 「色んなところ見てきた。絵になるところ多いね」  意外だが、優梨一家はハワイが初めてだった。お母さんの趣味で北欧や欧米諸国にばかり行っているらしい。  私も一緒に行きたかったなと思ったが、今日は明日のための準備なのだから仕方ない。女性は男性よりもすることが多すぎる。  優梨が見せてくれる写真を見ながら私は気が付いた。 「優梨の爪、ピカピカ」 「うん。俺も一応綺麗にしてもらった」  顔のスクラブなどもしたらしい。言われてみると肌がすべすべしている気がする。  優梨のおじいさん、お父さん、優醍君が揃い、私達は食事をした。  花園一家の綺麗で上品な食事風景と母の豪快な食べっぷりに格差を感じさせられるが、優梨を褒め合うという1点において2つの家族は同じ世界の住人になれることに気が付いた。
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