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「だからお願いです。優梨君の好きなように自由に生きさせてください。優梨君がカフェでバイトを続けたいと言うのなら続けさせて欲しいです。この家に縛られることなく、優梨君が行きたい場所に行き、働きたい場所で働き、好きな事を続けられる。そんな環境を作ってください」
きっと優梨が求めていた自由はそういう事だ。お金なんかじゃ買えない自由。
「何を言ってるんだね？」
「そうして下さるなら、離婚します。裁判で無効にすることもできるでしょうがその場合は優梨君にとって不利になるので離婚という形がベストだと私も考えています」
入籍を無効にする方法を調べたが、やはり裁判が必要だった。そしてその場合、提出した方が犯罪者になってしまう。私は優梨を犯罪者にはしたくない。だから、私は今まで結論を延ばし延ばしにしてきた。
戸籍にバツが付くのは致し方ない。
「ちょ、ちょっと待って。俺、離婚する気ないよ」
「沢木さんの話は分かりました。ですが、優梨は長男です。自由にとはいきません」
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