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優梨が長男? 七三がお兄さんじゃないの? ってことは優梨が跡継ぎ? そりゃ自由にはなれないだろうと思ったがここで引き下がれない。震える声を振り絞った。
「じ、自由にさせて下さらないのなら、り、離婚はしません」
「それは困りましたね。分かりました。ただし、優梨にはいつでも会社を任せられるように会社経営の勉強は行ってもらいます。それでどうですか?」
「優梨君がそれでよければ」
「俺は絶対嫌だよ。離婚なんて」
私は優梨に微笑みかけた。
「優梨、自由に生きたいから私と結婚したんでしょ。私と離婚しても自由なんだよ。勉強くらい我慢しなよ」
「違う。勉強したくないからとかじゃなくて、俺は葵とは離婚しない。絶対に、何が何でもしない。だから、最初の条件をのむよ。俺は父さんのサポートで働く。勉強もする。だからそれ以外は口出ししないで」
「優梨はその女にたぶらかされているのよ。優梨の事知っていてお金目当てで近づいたのよ。いや、復讐かしら。この人は男をたぶらかして不倫してたのよ。反省もせず、相手のお奥さんに詫びもせず逃げたのよ」
優梨のお母さんは血相を変えて優梨を説得しようとしてる。
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