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「俺、前に葵に不倫とかやってそうとか言ったよね。失礼なこと言っちゃってごめん」
「大丈夫だよ。そんなの日常茶飯事に言われてたから」
「俺が言うのもなんだけど、それはダメだよね。うん。葵の話聞いて本当に思った」
「元気のない優梨の姿を見るの久しぶりな気がする。バイト初日以来?」
「そうだっけ? ってかそんなこと思い出さないで。それより、今日から3ヶ月会えなくても大丈夫?」
「たまにカフェで会えるし、私は全然平気だよ」
「いや、そこは嘘でも寂しいっていう所でしょ」
「平気だから」
「もう! 素直にならない罰」
そう言いながら優梨は私をベッドの上に押し倒した。
「なに?」
「ちょっとだけ。会えない間の補充」
優梨は私の唇に優しく彼の唇を重ね合わせ、丁寧に、でも、熱く、激しいキスをした。
「なにしてるの?」
ブラウスの中に手を入れてきた優梨の腕を掴んで質問した。
「補充」
いやいや、だから補充って何ですか? という顔を作ってみた。
「会えないから、体に俺を覚えさせようと思って」
「忘れないから大丈夫」
「いやん、いやらしい」
優梨はくねくねしながら可愛らしい声で言った。
「バカ?」
「なんとでも言えば」
男に戻った優梨は私の制止を振り切るとそのまま私を抱いた。
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