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Ep.8.4 (♡一歩手前。展開苦手な方の為に分けました)
「ちょっと休む」
そう言うと私の手を岩に乗せた。砂浜に向かっていたと思ったが違う方に向かっていたらしい。岩が並ぶ岸壁は確かに私がおぼれた場所から近かった。でも早くみんなの所に戻らなければと思い砂浜を目指していたがそれが間違いだったらしい。
「葵も足着く?」
私は頷いた。かろうじてつま先が付いている。優梨は余裕で顔が出ているが私は顎がギリギリ出ているくらいだったので岩に上ることにした。
「泳がないんじゃなかったの?」
「羨ましくなって」
「羨ましくなって一人で泳ぐの?」
「シェフがいた」
「大輝さん足が付かない所、泳げないんだって」
ああ、確か泳げないって言ってたっけ。
「真子ちゃんと一緒じゃなかったの?」
「一緒だったよ。ずっと葵見てたけど」
何それ。
他の女性とイチャつきながら、私を見るってどういう神経しているのだろうか。
「メイク落ちてる」
優梨が私の目の下を拭いながら言った。ウォータープルーフにしとけば良かった。
「真っ黒で気持ち悪いでしょ」
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