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「優梨君も葵ちゃんもいなくなるなんて寂しすぎだよ」
「ありがとう。私はたまに顔出すけどね」
「会社近いんだし毎日来なよ。あ、混んでるときは来ないで」
「あはは。その気持ち分かる」
「沢木さん、あの、少しいいですか?」
「んじゃ、葵ちゃんまたね」
真子はシェフと私だけにして帰った。
「今まで本当にお世話になりました。というかこれからもお世話になるのですが」
「こちらこそお世話になりました。これからもよろしくお願いします」
なんだか不思議な挨拶だ。店長ではなくなるがマネージメントは継続する。そのため真子やシェフとは全く会わなくなるわけではない。
「あの、中々休みが会わず偵察に行けなかったですが、月1回は必ず土日休みはあるので、良かったら偵察に付き合っていただけませんか?」
これから土日祝休みになるが、その休みは優梨の営業として成果を上げるための教育の時間だ。
「すみません。色々と予定があって。あの、最初の頃、ヘルプに来てくれていた女性覚えていますか? たまに店にも来る子なんですが、その子なら一緒に行ってくれるかもしれません。このカフェのことも良く知ってますし」
「そうですか。いいえ。ご迷惑だと思うので」
「迷惑じゃないと思いますよ。今度聞いてみますね」
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