3607人が本棚に入れています
本棚に追加
/309ページ
「明日こっちで舞台観るのよ。だからせっかくだし優梨君もいいって言うし泊まろうかなって。ベッドも2台あるんでしょ」
「優梨」
「ごめん。驚かそうかなって。ほら、入籍して以来お母さんと会ってないんでしょ。それに、お母さんに喧嘩の仲裁をしてもらったら仲直りできるかなって」
「私が来る必要もなかったみたいよ。暇だったから家の中探索してたらあれ見つけたわ」
母はダイニングテーブルを指さした。綺麗にラッピングされ私の部屋に置いてあったはずの優梨へのプレゼントが雑にラッピングされテーブルの上に置かれている。中に入っていたはずのメッセージカードが外に出ている。
だから母には鍵を渡さなかったのに、優梨はなんで今日に限って母に鍵を渡したんだろうか。
「なに? 開けていい?」
優梨が聞いてきたので私は頷いた。もっと可愛く綺麗にラッピングされていたんだよと言いたいけど、リボンは外されたままなので優梨もそれは気が付いてくれるだろう。
「マジ?」
優梨はメッセージカードと中身を手に取り私の目を見て言った。
最初のコメントを投稿しよう!