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「大丈夫?」
「え、あ、うん」
不安が大きければ大きいほど、私の中で優梨の存在が大きくなっているという事が分かる。
優梨を失った時、一体私はどれくらい心が沈むのだろうか。1週間で立ち直れる? それとも1ヶ月? いや、1年? どうせなら嫌気がさすくらいの浮気男になってくれたらすぐに立ち直れるのかもしれない。
「なんか今日おかしい。俺に集中してない」
ベッドの上で馬乗りになった優梨が怒ったようにそう言った。流されていたものの、この一瞬一瞬に終わりが来るのかと思っていると優梨を感じることができなかった。
「やめた。こんなの萎える」
萎えさせてしまった。優梨が途中で止めるなんて初めてのことだ。優梨は私の隣で仰向けになり、私のはだけたシャツもはずされたブラもそのままに放置された。置いてきぼりにされたように寂しくなり、私は気付かれないように少しだけ優梨に近づいた。
私がブラをつけ直し、シャツのボタンを留め終えると、優梨がいきなり横向きになり私の顔をじっと見つめた。
「来る?」
優梨が手を広げおいでをする。私は、別に私はどうでもいいんだよという顔をしながら優梨の胸元に顔を埋めた。
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