最終・物語の終焉は大抵ハッピーエンド(結婚)で決まりです!

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 翌日。私と道弘さんは、グリーンバンブー(実家)の入り口に立っていた。  昨日は道弘さんの猛攻撃のせいで、ヘロヘロになって一歩も動けなかったから、帰るに帰れなかった。弟の琥太郎(こたろう)に彼氏できたから泊まって来る、って言伝したんだ。  そんなことを言ってしまったのなら、きちんと挨拶をして結婚を申し込むのが筋というものだろう、と道弘さんが言い出した。一度言い出したら、絶対に聞かないし譲らない。まるで私だ。 「本当にこのまま挨拶するの? 別の日にした方がいいんじゃ・・・・服も同じだし。完全朝帰りじゃん」 「だからこそ、だ。欲に負けてしまった己を恥じる為にも、きちんと筋道を立てなかった事を侘びなければご両親に顔向けできん」 「いや、そんな固いもんじゃないよ? 今の世の中もっとオープンだから」 「世間はそうかもしれない。しかし、俺は違う。もし自分の娘が外泊するようなことがあればその男を吟味し、きちんと娘とつき合える器量の男かどうか見極める必要があるだろう」  わー。メンドクサイ親父になりそう・・・・。  娘に嫌がられるタイプね。お父さんがこんな堅苦しい事言い出したら、うっせえわ、コラ、って言っちゃいそうだもん!
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