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翌日。何故かウェディングドレスやタキシード等、専門に扱うお店に来ていた。しかも超高級店。というのもイチ君が店を貸し切りにしたから、来ないと迷惑が掛かると言い、半強制的に連れてこられたのだ。
「さあ、美緒。好きなのを選べ。見事中松を射止めたお前に、私からの祝儀だ」
意味不明な祝儀を貰えることになった。
「一矢様。折角ではございますが、美緒にはこちらできちんとドレスを選びますから、理由もなくこのような高価なものを頂くわけには・・・・」
「馬鹿者。三成家の執事ともあろうお前と、更に私の義妹(いもうと)の結婚式なのだぞ。ただの結婚式とはわけが違うのだ。盛大にやらなくてどうする。示しがつかんだろう」
押せ押せのイチ君に、今日は道弘さんの方がタジタジだ。
「金の心配は要らんぞ。私が用意する。祝儀と思ってくれたらいい」
「ですが・・・・」
「うるさい。つべこべ言わずに祝わせろ! お前と来たら欲が無いものだから、ボーナスも有休も要らんとか言うし、全く張り合いが無くて困っていたのだ。今までの貸しを返したい」
「一矢様には大変なご恩が御座います」
「お前も私が必要で、私もお前が必要だった。それだけでいいだろう。主従関係は健在だ。何処にも行くなよ? 中松。お前は一生、私のものだからな」
なにそれ! リアルBLじゃん!
受けはやっぱイチ君? それとも意表をついて道弘さ・・・・――
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