2007人が本棚に入れています
本棚に追加
「じゃあルームサービスでピザでも頼むか?」
「同じじゃん。高カロリーだよ」
「大丈夫だ。運動すればいい」
「運動? もういいよ。我慢するから・・・・きゃっ」
道弘さんはいつの間にか私との間合いを詰めていて、さっき外したネクタイをくるくるっと私の目に巻き付けてしまったの。
「これじゃ見えないよ」
「じっとしていたら問題無い」
「えっ、なにっ! 運動するんじゃなかったの!?」
「だからこのまま運動するんだよ――」
道弘さんは私の耳に、そのまま唇をぴったり付けた。「俺に身を委ねていればいい」
「あっ。や、んんっ・・・・! ずっ、ずるいっ、見えないのダメっ!」
「疲れただろうから、このまま」
「やっ、余計疲れる――」
「嫌か?」被せるように言ってくる。うう・・・・こんなの断れない!
「ぃやじゃないけど・・・・! あんっ、耳だめっ・・・・力、入らなくなるからぁっ! 帰れなくなっちゃうぅ」
「美佐江さんに外泊許可は貰っている。心配するな」
「いつの間にっ」
しかもお父さんじゃなくて、攻略しやすそうなお母さんって所が流石!
「俺がそう易々とお前を帰すと思うか?」
私を抱きしめる腕に力が籠った。「この俺を本気にさせたんだ。離せと言われても、離してやらないから。覚悟するんだな」
最初のコメントを投稿しよう!