episode⑪-9

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episode⑪-9

今日はユンジャ兄さまとミサキちゃんの結婚式だ。 ユンジャ兄さまが大切に育てた バラのお庭で式をあげるんだけど カナはミサキちゃんのベールを持つ係になったの~ ramuかあさまがカナにも白いドレスを 縫ってくれたんだ~(えへへ) お庭で待っていてくれたユンジャ兄さまが 「カナ、お嫁さんみたいだな。きれいだぞ」 って褒めてくれた。 「ありがと、ユンジャ兄さま」 ユンジャ兄さまはにっこりと笑って お庭のピンクのバラをカナの髪に挿してくれる。 そしたら…カナの髪の上でバラが大きく開いた。 「ユンジャ兄さま…魔法使いみたい」 「あははは…最近できるようになったんだ」 「まあカナ!! きれいよ~」 かあさまがぎゅっとハグしてくれる(うふっ) かあさまも今日はピンクベージュの きれいなドレスを着ている。 「さあ、ミサキちゃんをお迎えに行きましょうか?」 「うん!!」 かあさまと2人、ユンジャ兄さまのお部屋にいる ミサキちゃんを迎えに行った。 「ミサキちゃん!!」 お部屋に入ると、光沢のある白いドレスに 長いベールをかぶったミサキちゃんが ソファに座っていた。 「カナちゃん…今日はよろしくね」 「うわ…ミサキちゃん、すごくキレイ!!」 ベールには白とピンクのバラが飾られていて、 ブーケもお揃いだった。 「ブーケは私が作ったの。カナちゃんの時も 私に作らせてね」 「ホント!?やったあ~!!約束だよ、 ミサキちゃん」 ミサキちゃんと微笑み合う。 「バージンロードはミサキちゃんの おとうさまの代わりに私と歩いてね」 かあさまがそう言うと、ミサキちゃんは少し泣いた。 「ナナコさん…ありがとう…」 かあさまに優しくハグされる ミサキちゃんを見ていると カナにもいつかこんな日が来るのかなあって思う。 その時はバージンロードをとうさまと 腕を組んで歩くのよね…。 とうさま、カッコいいだろうなぁ…(うっとり) その先には白いスーツを着たチャンミンが… (あ…それはないか) かあさまとミサキちゃんがお部屋を出て 腕を組んで歩き出す。 カナはミサキちゃんのベールを持って…と。 バラのアーチをくぐり、 色とりどりのバラの中を歩く。 花嫁さんの幸せの色である ブルーのじゅうたんがキレイだ。 そのじゅうたんの道の先に ユンジャ兄さまが立っていた。 兄さま…カッコいい。とうさまみたい。 とうさまやチャンミン、 ユノヤ兄さまやベロニカさんもいる。 ミカちゃんがいないのがちょっと残念だけど…。 かあさまの手からミサキちゃんの手が ユンジャ兄さまに委ねられると ミサキちゃんのベールに飾られたバラが 次々と咲き出す。 兄さまは…本当にバラの魔法使いに なってしまったのかも。 執事のジョシュが牧師さんになって式が始まった。 なんだか…すごくきれいだった。 次々と咲き出すバラたちに囲まれた 兄さまもミサキちゃんも。 カナもいつか、こんな結婚式がしたいな…。 結婚式が終わって ミサキちゃんが笑顔でくるりと後ろを向くと 持っていたブーケを投げた。 ブーケはゆるくアーチを描きながら ベロニカさんの手の上にすとんと落ちた。 「あ~あ…カナじゃないのかぁ~」 「おいおい、カナはまだとうさまの 恋人でいてくれよ」 とうさまがカナの肩をぎゅっと抱き寄せる。 かあさまが大好きなとうさまのハグ。 カナも大好き~! 「仕方ないなあ~も~」 あははは…と笑うとうさまの腕の中にいるのも しばらくは悪くはないなあ…って思った。
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